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共通テストリサーチ判定のトリセツ

Jan. 27, 2023 大学合格戦略

現在高3生の出願校選定カウンセリングで大忙しだが、数字を扱う仕事は大好き(米国公認会計士)なので、高額な相談料を請求する医専予備校さんなどとは違い無料でやらせてもらっている。共通テスト元年から大学入試の最前線で戦ってきた者の気付きから共通テストリサーチ結果を見るときの注意点をいくつか挙げたい。

★駿台データネットと河合塾バンザイシステムは合格判定基準が異なる。
A判定:駿台80%以上=河合80%以上の合格可能性
B判定:駿台60%以上<河合65%
C判定:駿台40%以上<河合50%(ボーダー)
D判定:駿台20%以上<河合35%
E判定:駿台20%未満=河合20%未満

一般に駿台判定がやや厳しいと言われ、特に国立医学科のような上位層がぎっしり密に争う難関大学部学科においては「河合のC判定に希望を見て駿台のD判定で絶望にたたき落される」こともある。特に気をつけなければならない点は、
★通常は、合格者平均点>ボーダー得点>合格者最低点
★基準が異なる判定よりは定員内の志望者順位という事実を見るべき
★特にC判定はB寄りの上位CなのかD寄りの下位Cなのかで大きく異なる
★E判定以下が約6割なのでD判定以上で2次記述が得意なら勝負可
★定員の少ない学科や後期募集の合格ボーダーはブレが大きい
★後期志願倍率は高いが前期合格者が抜け実際受験するのは2~3割程度

判定データは自己採点直後の受験生の気持ちを反映しているだけで、合格可能性を見て志願変更をする人も多いので、特に2段階選抜の足切りがある医学科などは毎日更新される志願者状況を見ながら出願することが必要だろう(中にはマークミスの有無を確認するためだけに私大の共テ利用出願する受験のプロもいる)。高1・高2の模試でも6割近くがE判定なので、塾生(特に共テ開始後県内で60名も現役で受かっていない国立医学科志願者) にはできるだけ早くE判定から抜け出し合格可能な大学を全国から1校でも確保することで自信をつけるようにしてもらっている。

大学入試センターが中間集計ベースの平均点を基に生物と物理の間で2年ぶりに得点調整を発動した。生物の平均点は約40.5点→48.5点へ上がり、化学の平均点は約50点→54点へ上がる。生物の正解訂正で4点Upをもらい、生・化2科目ともフルに換算点をもらえた人は合計23点も上がるので1点を争う国公立医学科などでは得点調整前の共通テストリサーチを覆す波乱要因になりうる。旧帝大医学科レベルは関係ないが、地方医学科においては合否に影響することも少なからずあるかもしれない。

尚、2024年に統合される東京医科歯科大と東工大の新名称が東京科学大学に決まった。英語名はInstitute of Science Tokyoらしいが、Tokyo University of Scienceを名乗る東京理科大に対して、理系世界トップのMITが使うInstituteを付けることによってマウントを取ったのかもしれない。勝ち組理系大学連合のプライドを感じる名称だ。大阪公立大がUniversity of Osakaを使おうとした際にOsaka Universityを英語名として使う大阪大学から紛らわしいとクレームが入り、Osaka Metropolitan Universityへ変更を余儀なくされた例もあり英語名を巡って大学間で揉めることも多い。東京科学(医科歯科)大医学科は注目度もあり阪大医学科を引き離す可能性もあるだろう。