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今年の大学入試は超安全志向か?

Sep. 09, 2020 大学合格戦略

リクルート進学総研は「今年の受験生は三重苦ともいえる状況にあり、超安定志向が働いている」と指摘する。センター試験が大学入学共通テストに変わることへの不安に加え、入試改革の目玉とされていた「英語民間試験」と「記述式問題」の導入が見送りになった。さらに、コロナ禍で各大学の一般入試が予定通り実施できるのか?といった点も、受験生の不安を増幅させている。

千葉県の公立高校で3年生の学年主任をしている教諭によると、今年の受験生や保護者には、総合型選抜や学校推薦型選抜(旧推薦入試)に関する問い合わせが例年以上に多いという。学校推薦では大学が各高校に示している推薦枠について、具体的な人数を確認する保護者が続出しており「これは今までなかったことだ」と驚きを隠せないようだ。

年明けの共通テストや一般入試がコロナ禍で読めないため、早めに進学先を決めたいという受験生心理が総合型選抜や学校推薦型に向かわせている。地方の公立トップ校でも、志望を下げてでも年内に進学先を決めてしまおうという生徒が例年になく多い。東京都内の進学校に長女を通わせている保護者は「予備校の模試も中止になったり、受験者が少なかったりして、正直、娘の学力がどの位置にあるのかわからない。本人もできることなら学校推薦で進路を決めたいと言っているし、親としてもそれが本音だ」と話す。

21年入試について、河合塾も次のように読む「共通テストに関する情報不足に加えて、コロナの影響で学業の遅れが生じているため20年入試にも増して安全志向は加速するでしょう。コロナによる先行き不安な状況から、早めに合格が決まる総合型・学校推薦型選抜を志望する流れも強まりそうです」

今年の高校3年生は5月まで休校となり、自宅での学習を強いられた生徒が少なくない。国公立、私立を問わず、学校間で学習の進度がバラバラになっており「共通テストではセンター試験以上に得点分布に開きが出るのではないか」と指摘する予備校関係者は多い。駿台教育研究所は「進学する理由をよく考えずに推薦型入試で安易に進路を決めない方がいい。こういう時期だからこそ第一志望を大切にし、納得いく志望校選びをして欲しい」と受験生に呼び掛けている。