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地元国公立医学科に強い全国の高校(2024)

Jun. 01, 2024 大学合格戦略

岡山大は地域枠推薦を全国最少規模の4名しか採らず、県内の高校が多数合格させるのが困難な医学科だ。その上英語外部試験C1レベルで英語1次&2次500点みなし満点制度を導入し今年度はみなし満点を認定された定員の17%(16名)が県外から合格してきた。なお全国には新潟・茨城など最多で40名以上定員がある地元出身者枠の地域枠入試をフル活用して地元の国公立医学科に15名以上の合格者を出した高校が15校あった(◎は私立、△は国立、防衛医大除く)

2024年度国公立医学科合格者数( )は前年度実績:
札幌南44名↓(47名):札幌医大20名
青森24名↑(17名):弘前大21名
秋田28名↑(19名):秋田大26名
新潟36名↓(41名):新潟大22名
浜松北42名↑(31名):浜松医大19名
◎東海104名↑(100名):名大31名
◎高田25名↑(24名):三重大16名
◎洛南68名↓(70名):京大(地域枠無し)15名
高松37名↑(25名):香川大17名
◎愛光64名↑(59名):愛媛大22名
◎久留米大附設73名↑(68名):九大(地域枠無し)22名
熊本44名↓(56名):熊本大25名
大分上野丘34名↑(27名):大分大19名
鶴丸40名↑(38名):鹿児島大26名
◎昭和薬大附42名↑(34名):琉球大22名

これらから今春の傾向を分析してみると、
★地元に特化した公立校が合格者を増やした
地元の国公立医学科に15名以上合格させた高校数は昨年の24校から15校へ減少、都会の進学校から旧課程最後の入試で決めたい人たちが全国乱れ打ちで攻めてきて(開成・筑波大附属から香川医現役1名ずつ、甲陽学院から徳島医へ4名、灘から3名など普段ならそこまで落とさない高校から降りてきた)各地域の公立高が防戦していた。 東北、九州のトップ公立校では国医合格者の9割前後が地元の医学科へ進学する青森(弘前医)、秋田(秋田医)や7割の鶴丸(鹿児島医)など地域枠もフル活用して地元医学科を死守していた。特筆されるのは新潟高校の理数科だ。県内全域から秀才を集め、2クラス80人を医歯学系のメディカルコース、技術系のサイエンスコースに分ける。県内の医師不足を懸念する県教委の肝いりで設置されたメディカルコースでは学力強化のみならず医療現場の見学や講演会などの年間行事を取り入れ、私立中高一貫校の医進コース並みの力の入れようだ。今春は岡山医にも1名合格してきた。22名合格した同じ旧六医大の新潟医より岡山医を選んだ理由は英語検定試験C1みなし満点だったのかもしれない。
★最上位の私立中高一貫校が強かった
17年連続国公立医学科合格者数全国1位の東海は名大医学科、洛南は京大医学科、久留米大附設は九大医学科と地元と言えども旧帝医学科を独占し、これら3校のレベルは突出している。それ以上に東大理3に12名・京医に25名(いずれも全国最多)、阪医に5名と国公立医学科合格者の半数以上が旧帝医学科以上という灘高校はレべチの学力だ。中四国でも2位に大差をつけた愛光、九州私立御三家のラ・サールなど各地域のトップ私立中高一貫校が合格者数を伸ばした。灘が理3志向か京医志向かで(今年は数学が難化し中四国9県から4名しか合格できなかった京医で合格者数を稼いだ)その年の医学科受験地図が変わるくらいトップ校の影響力は大きい。

12年ぶりの学習指導要領改訂による今年の新課程入試もどうなるのかわからない。旧帝医学科志望者などの突き抜けた層は変わらないだろうが、その下の国公立医学科を目指してきた層が、安全志向で落とし合って地方国立大では玉突き競争激化が予想される。灘、桜陰など鉄緑会で高校課程を2~3周こなした強豪たちも地方の医学科まで落とす人が続出するだろう。現役合格を勝ち取るには情報戦を制し、適切な出願校を選んでいくなど受験戦略が極めて重要になってくる。

厚生労働省は直近の医師偏在対策検討会で来年度からの医学科定員について「医師多数県の臨時定員を2割削減し、医師少数県に配分していく」方針を固めた。医師多数県(中四国では岡山・徳島・高知・香川・鳥取の5県)の地域枠の臨時定員は全国で約200名ある。その2割の約40名が削減されて医師少数県(中四国では山口県のみ)の意向に沿って振り分けられる方向だ。但し、深刻な医師少数県である東北地方でも修学貸与資金(岡山県では6年間で1440万円)の予算難などから23年度の定員増員申請は行われなかった。定員削減された県では地域枠推薦で合格していた地元の上位層が前期入試に流れ込む。後期定員も岐阜医に続き今年度は佐賀医の10名が廃止(地域枠へ移行)となり、医学科合格競争が更に激化することが予想される。