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「難易度すら未知数って!」共通テスト導入後の偏差値はどうなるの?

Apr. 24, 2019 その他

「難易度すら未知数って!?」河合塾第1回大学入学共通テストトライアルのCMでも詰め襟の高校生が嘆いていました。40年間続いたセンター試験では2006年の英語リスニング導入、ゆとり教育終了に伴う新課程への切り替えなど微調整はありましたが、大手予備校が集計してきた難易度(全国偏差値)はかなり統計的に有意義なものでした。

例えば理系最難関の医学科の受験生はセンター試験の自己採点後、自分の得点を河合塾のバンザイシステムなどのセンターリサーチに入力して北は旭川医大、南は琉球大学まで自分の持ち点を最も評価してくれる医学科を探して全国を民族大移動します。安定した過去のデータ、試験制度が可能にしたシステムでした。私立文系の偏差値が定員厳格化による合格者絞り込みにより当てにならなくなりましたが、国立医学科のような1点を争う厳しい競争の世界では、センター試験が廃止され共通テストに変わることがどういうことを意味するのでしょうか?

①センター試験ベースの統計的データの継続性が失われる。
センター試験=共通テストという相関性が確保されれば2019年度までの統計的確率=偏差値は意義を持ちますが、どうでしょう?
★英語は難度の上がるリスニングの配点が倍増、受験英語の得点源だった文法問題が廃止、実用的な題材にシフト
★国語、数学IAは記述式問題が追加、出題形式も思考力重視型へ改革(試行されたプレテストでは平均点が暴落)
センター英語での得点が全受験者同じ比率で共通テストにおいて下がるような現象が起これば偏差値的には変動はないのですが、英語圏の帰国子女などはリスニング・実用的長文の読解などはめちゃくちゃ強いのでセンター試験より得点できます。片や受験英語で発音・アクセント・語句整序問題など対策可能な問題に強かった生徒さんは以前よりは点が取れなくなるおそれがあります。国語・数学も記述問題が強い生徒さんが点を伸ばすので受験者ランキングの変動が起こるでしょう。

②記述部分の自己採点の正確性が低くなる。
センター試験は完全マーク選択式だったのでかなり正確な自己採点が可能=大手予備校のセンターリサーチデータもかなり正確という統計的な確度が担保されるシステムでしたが、記述部分の自己採点ってできますか?あまり当てにならないデータで一生を決める受験校を選ばなければならないなんて・・・

③記述部分の採点は果たして間に合うのか?
50万人分の採点もこれまた大変で、ベネッセさんの大型高速スキャナーを使い多数のバイトを雇って採点するようですが果たして2次試験出願までに間に合うのでしょうか?多くの受験生は1次の自己採点を元に2次出願校を決めるので採点が遅れると2次対策をする時間がなくなります。医学科などは大学毎に多様な問題を出してきますので対策不足に陥る受験生が出てきます。

④そもそも1次試験に記述問題が必要なのか?
東大をはじめとする旧帝大などしっかり2次試験で記述問題出しているので「1次マークに記述問題が必要なのか?」という突っ込みにどう文科省は答えるのでしょうか?地方国立医学科の地域枠推薦や後期入試では2次記述を課さず1次マークだけの選抜なので意味があるのかもしれませんが、東北大など「採点の公平性が担保されないので国語の記述問題(文科省は2割の加点を推奨)は点数化しません!」とシカトする有名大学も出てきています。

確実に予想できるのは2020年初年度の共通テストによる難易度はセンター時代から変動が起こりうるということ。私大入試では合格者数の減少が変動要素でしたが共通テストではテスト形式の変更がパラメーターになります。センターベースで長年積み上げられてきたデータと共通テストの偏差値にかい離が生じた場合、受験生が混乱するのは避けられないでしょう。スーパーイングリッシュでは「神のみぞ知る」金融マーケットで鍛えられた「変化に強い」講師が刻々と変わるデータを適切に分析し生徒さんにタイムリーなアドバイスをしていきます!