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岡山の国公立医学科合格者が減っている!?

Aug. 15, 2021 大学合格戦略

最近どの大手塾も難関大学の合格者実績については宣伝しなくなりました。特に国公立医学科の合格者(防衛医除く)は毎年減っています。岡山朝日が4年前の31名合格から16名へ、岡山白陵も3年前の47名から21名(広大福山も39名から19名)へとトップ校でも半減しました。どうして受からなくなっているのか?については多くの生徒を集める大手塾さんに伺いたいですが、 今回データの裏付けをもって岡山受験界のタブーに迫ってみます。 例えば、今春の岡山の高校からの国公立医学科合格者と人口が約1/3の徳島の高校からの国公立医学科の合格者数を比べてみると。

共通テスト受験者(現浪合計)
岡山県:約7900名>徳島県:約2800名
国公立医学科合格者(現浪合計)
岡山県:90名>徳島県:42名
国公立医学科合格者(現役)
岡山県:約39名>徳島県:35名
現役合格者5名以上の高校
岡山県:3校(朝日9名、大安寺8名、岡白5名)
徳島県:3校(徳島市立理数科14名、徳島文理11名、県立城東6名)
地元国立医学科地域枠
岡山医:4名<徳島医:17名

大学入学共通テストの受験者比で岡山県の国公立医学科合格率は現浪合計で1.1%、徳島県は1.5%ですが、現役合格率は徳島県の1.3%に対し岡山県は0.5%まで下がります。岡大医学科岡山県地域枠の定員が全国の医学科で最少(ライバルの広大医学科ふるさと枠は18名)なのもありますが、国公立大学受験者200人中1人しか医学科に現役合格できていないのは他県と比べて少な過ぎます。医師を目指す高校生は各校に多数いるのに受かっていないのが実情です。近年の下落傾向をフォローしてきた者としてその理由を推測すると、

★地元の国立大医学科が難関過ぎる
中四国トップ医学科の岡山医の難しさは旧帝大など上位医学科から志望ランクを落としてくる全国トップレベルの受験生と戦わなければならない点です。他の理系学部と共通の2次問題は標準的で共テ自己採点後でも対策できてしまい県内生が振り落とされています。最多の岡白でさえ現浪合わせて9名しか合格できず、岡山医は全国50の国公立医学科で地元高校が合格者10名以上出せなかった8つの医学科の1つとなっています(他は筑波、横市、山梨、信州、大阪、神戸、島根大)。

★岡山医にこだわり過ぎる
今春の岡山医への地元高校合格者数は28名(内地域枠1名を含む現役10名)で地元占有率は約27%と地方国立医学科で低いレベルでした。もう朝日、岡白が10名超で最多合格者数を争う時代は終わっています。岡山医は1次マーク・2次記述ともミスなく高得点を揃えなければならず、全国の強豪に立ち向かえる強い地元生はそんなに多くいません。国公立でトップ校の広大福山、岡山朝日でも今春の岡医現役合格者は1名ずつでした。

★高校の現役合格戦略が乏しい
国公立医学科現役合格率26%(32名/122名)と全国2位だった北海道の北嶺でさえ遠く離れた香川医の学校型推薦に合格させてきました。現役合格率全国24位(11名/122名)だった徳島文理は北は福島県立医、南は宮崎医の後期など幅広く合格可能な大学を探しました。それに比べ朝日(9名/350名)は山陰、四国の医学科までと範囲が狭い。全国50ある国公立医学科に範囲を広げて生徒の強みを最大限に活かす戦略構築を高校側も考えるべきです。

★2次力を活かしきれていない
当塾の主力である岡山朝日の生徒さんは難しい実力テストで鍛えられています。しかし岡山大の全学共通2次問題はその2次力を生かし逆転が狙えるほど差がつく難問ではありません。理系最上位の生徒は岡山医よりも2次の記述問題がより難しい下位旧帝大医学科の北大医や九大医の方が合格し易い可能性があります。

医師になるという目標を叶えるのにも大変な努力と長い時間、そして運が要されるなか「大学名にこだわる」ことは合格確率を下げることにつながりかねません。少数精鋭の当塾では生徒さん一人ひとりの強みを最大限に活かす受験戦略で現役合格を果たすことに全力を尽くします!