Super English
大学入学共通テスト対策塾

News & Blog お知らせ・ブログ

2023岡大医学科合格者速報(県内生はやや苦戦)

Apr. 21, 2023 大学合格戦略

岡山最難関の岡大医学科の高校別合格者ランキングが発表された。県内の高校では岡山朝日が15名(現役7名)で2年連続全国トップ、岡山白陵が8名(4名)、大安寺中教が3名(2名)、倉敷青陵が2名、複数合格者を出せたのは4校のみで岡山操山、岡山城東、倉敷南、岡山高校が各1名、理数科を持つ津山(昨年3名)、倉敷天城(昨年2名)からは合格者は出なかった。都立日比谷、海城など全国の有名校から攻め込まれ、県内からは現浪合わせて8校から計32名(地域枠推薦を除く一般枠だと28名)、公立中高一貫校(県北の名門津山中高の国公立医学科合格者0名(昨年6名)は異常事態)での減少が響き、地元占有率は昨年比6名減らして3割を割り込んだ。

県外高校では広大福山10名、愛光5名、米子東3名、2名合格させたのは洛南、 昭和薬科大附属・沖縄尚学などの私立中高一貫校、旭丘、浜松北、長田、松江北、鳥取西、高松、修猷館など中部地方から西の公立進学校が多かった。理系学部共通で癖のない標準的な2次問題で志望スライドし易く、2次比率が上がってから名古屋医、神戸医あたりの上位医学科志望者が落としてくる例が多くなった。岡山から沖縄までは航空便があり帰省に便利で今年岡山から琉球医に2名進学していたが、逆に沖縄尚学(国医合格16名)、昭和薬科大附属(同34名)から4名も岡山医へ合格してきた。沖縄の2校は難関の阪大医学科にも2名ずつ合格させた実力校だ。マーク比率が4割以上あった21年度に28名合格させた高よびからも地域枠推薦4名を除く一般入試では8名(内県内生4名)しか合格できず、岡山医は浪人しても最後までどうなるか読めないハイリスクな入試と化している。

共通テストが難化した昨年は足切り倍率4倍に対して5.5倍が志願し150名以上が門前払いされた。今年岡山医は3倍まで引き締め志願倍率は2.8倍で留まったが、全国から上位層が集まり難関ぶりは変わらなかった。岡山朝日・倉敷青陵の公立2トップを除き軒並み合格者数を減らしており、相当数の浪人が出た模様だ。今年の特徴は倍率が下がった岡山医が狙い目とみて突っ込んだ地元校の中間上位層が全国から攻めてきた強豪に競り負けたことだ。日本最高峰の東大理3でさえ実質合格を争う全国上位約150人中、上位約1/3の絶対受かる殿上人とその下のミスしたら残念となる人にはかなりの実力差があり、本番の出来次第で合格者の半数は入れ替わると言われる。実力伯仲の岡医レベルでは、倍率よりもその年集まる受験者層のレベルで難易度が決まる要素が大きいようだ。

岡山の公立高校が受験する進研模試の理系受験者は約3200名なので、岡山医への県内生現役合格率は約0.5%(約16名/3200名)と狭き門となる。地元占有率(29%)が広島より低い理由は、広島医(同54%)が地域枠推薦を18名募集するのに対し岡山医は岡山県枠4名しか採らないのが一つ。地元医学科のA判定を捨てて山陰(7名)や四国(12名)の最上位層が挑戦してくるのが二つ目。関西から神戸医(兵庫から11名)、京都医(洛南2名)、大阪医(大阪星光・三国丘)、中部地方から名古屋医(旭丘・浜松北・東海)などの上位医学科を目指してきた強豪が落とし易いのが三つ目の要因であろう(広島医は2次理科重視型配点など尖った入試で志願変更しにくい)。都会から置きにくる人と地方から挑戦してくる人の挟み撃ちに遭い県内生は厳しい戦いとなる。

その岡大は全学部で来年から英検、IELTS、TOEIC、TOEFLなど英語検定試験C1レベルで共テ+2次英語みなし満点制度を導入する予定だ。例えば全生徒に英検受験させる鴎州塾系列の広島のAICJ高校(国医合格8名)には英検1級取得者が毎年30名近く在籍する。採点が厳しい2次英語での400点満点は圧倒的に有利となる。3年前AICJは岡山医(IB枠?)に合格させているが、今年度合格者数を増やせば全国からC1保持者が参入してきていると考えてよいだろう。新課程入試の前年でもある今年度入試では例年以上の波乱が起こるかもしれない。