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2025年度新課程入試から個別試験も変わる!?

Feb. 03, 2024 大学合格戦略

第4回共通テストでは国語、地理Bなどの平均点が上がったことで7科目の平均値で8割以上得点できた人が文系で11%、理系で9%ほど増えた。にも係わらず、模試の段階では人気が高かった難関国立10大学の志望者は増えておらず、出願校選択の段階にきて安全志向が働いているらしい。国公立医学科でもボーダー下位の医学科ほど足切り倍率を超えた大学が多くなっている。旧課程の今年で確実に合格して「もう受験を終わらせたい」受験生の正直な気持ちが表れているようだ。

2025年度から12年に1度の改訂がされた新学習指導要領に基づいた入試に代わる。大学入学共通テストでの新教科「情報I」の追加、公民での現代社会に代わる新科目「公共」との組み換え変更、数学での科目構成の変更、国語での細分化が行われるが、各大学の2次個別試験にでも同様の変化が起こる。

数学:
数学B・Cの科目構成の変更に伴い、主に難関国公立大と私立大で文系は数学II・B・C(Bは数列、Cはベクトル)、理系は数学II・B・C(Bは数列、Cはベクトル及び平面上の曲線と複素数平面)又は(Bは数列及び統計的な推測、Cはベクトル及び平面上の曲線と複素数平面) が中心となる。大学が数学Bは数列、数学Cはベクトルを指定している場合は出題範囲は旧課程と変わらない。但し、難関国立大学の新課程入試では旧課程では出題範囲としてなかった数学Bの統計的な推測を新たに加えているケースがある。この場合は負担増となるため新たな対応が求められる。

地歴・公民:
共通テストの地歴・公民は「必履修科目+選択科目」で構成されるが、個別試験における必履修科目の扱いは大学によって分かれる。多くの大学では地理総合や歴史総合といった必履修科目を出題範囲に含めているが、東大や京大、筑波大など出題範囲から除外している大学も存在する。新課程入試において志望大学・学部の地歴・公民の出題範囲がどのように設定されているか、受験生は確認しておく必要がある。

国語:
必履修科目が現代の国語と言語文化、選択科目が論理国語と文学国語、国語表現と古典探求に細分化される。現代の国語は評論文などの論理的な文章や実用的な文章、言語文化は古文や漢文を含む文学などを主な題材として扱う科目だ。国語も大学によって選択科目の出題範囲が異なってくるので事前の確認が必要になる。

情報:
東工大など情報を個別試験で出題する大学もあるが、採用する大学数はあまり多くない。出題する大学は情報Iを選択科目とするケースが大半のようだ。みんな注目の東大は情報Iの素点100点を加えた共テ1000点を110点に圧縮して利用することを発表した。

「思考力・判断力・表現力」を個別試験でも見る傾向は早くも入試に反映されており、千葉大の2次生物では生徒と教師の会話を読んで答えさせる問題が出たり、鳥取大の物理ではドライブレコーダーの記録をベースに波動の知識を用いて事故直前の自動車の速度を割り出す問題が出された。共通テストと同様に文を読み、図やグラフから情報を読み取り、自身の持つ知識と組み合わせて解いていくという記述問題が出現している。

新課程に代わる2025年度のみ経過措置として共テ数学・地歴・公民では浪人した旧課程履修者向けの選択問題が用意されるが、各大学の個別記述試験ではそこまで配慮されず旧課程で学んできた浪人生の負担は増すだろう。河合塾が全統共通テスト模試で出題するのは新課程用の問題のみで旧課程用の問題は今後作問しないようだ。これまで新課程初年度はあまり難化しなかったので旧課程の経過措置問題より新課程問題で再挑戦した方がお得かもしれない。今年度の本試では英語も岡山大など4:1配点の大学では重大な影響を及ぼす(得点差が1.6倍される)リーディングの平均点が51点台と共通テスト開始から最低点を更新した。下級生にはもっと負荷をかけて実戦演習していかないとあの分量の英文は読み切れない。英語でたっぷり差をつけてもらうために気合を入れていくつもりだ。