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岡山大学英語外部試験C1みなし満点の影響!?

Oct. 17, 2025 大学合格戦略

今月は高3生の全国模試の連戦、及びZ会、駿台、河合塾の共テ予想パック(毎年最後の市販共通テスト教材)を解くのが忙し過ぎてブログを書く時間もなかった。今年の共テパックでは河合の桃パックが簡単過ぎで出来が劣る。全統模試になれなかった外れ問題を集めた感じだ。入試英語の長文では最新のテーマ話題が紹介される場合が多い。社会(地理・世界史)最強で全国高校生クイズを目指していた雑学大好きな講師は共テ・2次英語をはじめ全国模試、予想問題集など数知れない英文から教養を得ることができ、少しは老化の進行が緩和されているようだ♪

2024年度入試から国公立大学としては異例の「英語検定試験のC1レベル以上で共通テスト及び2次試験英語で課す英語の成績をいずれも満点とみなします」と英語検定試験を全国で最も入試で評価する選抜方法を打ち出した岡山大学だが、来年(26年)入試からは「C1レベル以上で共通テスト英語のみを満点とみなします」とわずか2年で入学選抜方法の変更に追い込まれた。

同じく英検やTOEFLなどで共通テスト英語みなし満点制度を導入する広島大や鹿児島大では英検準1級などB2レベル以上が条件なので、英検で言えば1級1次合格プラス面接での得点が必要でコスパ最悪の岡山大のみなし満点制度は利用する人がいなくなり、実質的に形骸化してしまったと言えるだろう。英検1級でC1を取った塾生によると、広島市のAICJ高校(中四国で唯一の英検1級2次会場)に呼ばれた中四国9県の中高生が彼を含めて5名しかいなかったことが、C1の難易度の高さを物語っている。講師もTOEIC満点、TOEFL110点台のC1レベルだが、上智外英の最上位クラスでは大学1年で合格しなかったら恥ずかしかった英検1級の難解な単語の記憶ゲームが最も苦痛だった思い出がある。

導入1年目において岡山大の各理系学部でC1英語みなし満点がどの程度有利だったのかを各学部の合格平均点を情報Iの追加前の23年度と24年度で比較して検証してみると、
医学部医学科: (23年度)1290点→(24年度)1300点↑
歯学部歯学科:1209点→1189点↓
薬学部薬学科:1276点→1236点↓
農学部総合農業科学科:667点→630点↓
工学部機械システム系:1394点→1320点↓

24年度は2次試験の物理と数学が例年より難化したため他の理系学部では合格者平均点が大幅にダウンしたにも係わらず、定員の約2割が検定試験C1レベルで合格してきた医学科だけは16名合格した英語満点組が底上げしたのか平均点が上がっていた。医学科の配点では1次・2次英語合わせて500点/1600点(全配点の31%)が満点となるので、2次の数学・物理の難化も考慮するとかなりのアドバンテージとなったであろう。

歯学部では英語検定試験C1利用で合格者はおらず、医学科に次ぐ難関である6年制薬学科でもおそらくC1利用者がいなかったと推測される(それだけ英語強者なら旧帝大を受験したはず)ことから、中四国最難関の医学部医学科のみ合否結果にかなりの影響があった模様。24年度に医学科合格者を出した高校の顔ぶれをみても帰国生を主に募集する東京都立国際高校、公立初のインターナショナルスクールとして開校した芦屋国際中等教育学校、帰国生を含めて3名合格させた兵庫公立トップの神戸大附属中教、シンガポールなど海外で入試を行いIB認定校でもある立命館宇治高校など、これまで岡大医学科に合格実績がなかった高校から合格者が出ていた。岡大レベルの2次数学・理科で6割後半ぐらい取れるC1受験生にとっては物凄く有利な入試改革となったはずだ。

一般の医学科受験者内での合格率とC1持ちで受験した人の合格率が同じ位だったので「C1英語みなし満点は有利ではなかった」と言う人もいるが、C1英語満点無しでは出願すらしなかった学校から16名も受かってきたのだ。C1無しの人は定員94名の上位79位までに入らないと合格できなかったという事実は動かせない。運悪くこの2年間を現役~1浪で過ごした人達の人生に多少の影響はあったのではないだろうか。今春も午前の英語免除で午後から試験場に入場した人数を目視で数えた人によると約50名のC1持ちが観測されたらしい。今年見事にリベンジ合格してくれた朝日OBに聞くと、帰国生を中心にC1みなし満点を狙って岡山医に降りてきた県外生が多く、公立高校トップの東大81名出した都立日比谷の英検1級合格者は落ちる要素がなかっただろう。英語500点満点は破壊力抜群で数学の正答率5割台で受かった人もいたとのこと。塾生のように2次の英・数・理で9割近く取ってないとC1無しでは厳しかっただろう。安易に英語重視入試を強行し、わずか2年で撤回した岡山大の入試委員には反省を促したい。高よびの岡山医前期の合格者数は昨年の15名から12名へと2割減り、岡山白陵・朝日・大安寺・広大福山の4校合わせた岡山医前期での現役合格者は前年の約20名から1/3以下の6名に激減していたことからも英語検定試験C1で満点もらえた人からのかなりの圧が感じられる。

当塾も今年で第6期生を送り出すことになる。夏休みは東京での大学生活を夢見る文系女子さん達のためにお茶の水女子大に現役合格した広福OGに来てもらった。今週は岡大医学科に上位合格で雪辱した朝日OBが国立医学科を目指す後輩3名の激励に来てくれた。東大・京大に進学したOBたちも後輩さんらのサポートをしてくれるだろう。 岡山で新傾向入試に対応した受験英語塾を立ち上げてから7年が経ち塾生の縦の繋がりも構築されて心強い。生徒さん一人ひとりの強みを最大限活かした現役合格戦略をデザインしており、今年も司法試験合格トップの最難関私立大、国立医学科総合型入試の一次選抜で2連勝(残り倍率1.2倍~2倍)と幸先の良いスタートを切れた!他の高3生にも各人が強い受験生として戦える推奨大学の推薦・総合型入試を早期から準備してもらっており来月は国立医学科の学校推薦型選抜に3本目の矢を放つ。最重要模試である駿台ベネッセ共テ模試の英語リーディングでは広大福山、大安寺中教の2校で100点満点(朝日のトップは1ミスの97点)取ってくれた!第6期生は歴代最高の結果を出してくれそうな予感がしている。