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共通テスト第2日程は公平性を損なうのか?

Aug. 16, 2020 英語テスト

長期休校による学業の遅れの救済策として大学入学共通テストに「第2日程」を設けることを巡り、政府の大学入試改革有識者会議のメンバーだった東大名誉教授は「公平性を損なうなど問題が大きい」と指摘する。

センター試験に代わって2021年1月に初めて実施される大学入学共通テストについて、当初から予定されていた1月中旬の日程に加え、その2週間後に「第2日程」を設定する方針が出された。現役生は学業の遅れを校長が認めれば、どちらの日程も選択できる。第2日程を受験する生徒は2週間長い準備期間が得られるだけでなく、過去問のない共通テストの出題傾向を事前に知ることができる。

以上のメリットからすると、現役生は第2日程に殺到してもおかしくないが、そのような様子は見られない。なぜか?第2日程を選ぶとその後の2次試験への出願や受験までの期間が短くなり、かえって不利になるリスクがあることに生徒自身の気づいているからである。

それでも第2日程を選ぶ生徒も一定数いると思われるが、これまでのセンター試験同様に全国の過疎地域、離島まで含めて十分な数の試験場を用意することができるのか?従来の追試験のように試験場の数が減るのでれば、第2日程を選んだことにより地理的な不利益を被る受験者が出てきてしまう。

このように救済の役割を果たさない救済策は撤回し、共通テストの本試験は一本化すべきだ。仮にこのまま進めば、受験生を試験日程の選択で悩ませてしまう。さらに10月上旬までとされる共通テスト出願の後、日程間の受験者数や受験者層の違いなどを知らされた受験生は余計なことで不安を抱えかねない。

2つの試験日程から受験者に選択させる制度を撤回すべきもう一つの理由は、2回の試験の難易度をそろえることが原理的に不可能で、有利・不利が生じ、入学者選抜の公平性が損なわれることである。このことについては文科省から「同じ担当者がバランスをとって作問するので、ほぼ同等の試験になる」と説明されているが、そのようなことで同等の試験は作れない。

実際、今春実施された最後のセンター数学IAの本試験、追試験の両方を首都圏の国公立大学1年生にモニター受験してもらうと、追試験の平均が本試験の平均より約8.5点も低かった。統計モデルで比べると追試験で100人中31位の人が本試験では50位になる計算となり順位がかなり下がる。結果として相当数の割合の受験者の合否に影響を与えるレベルの差異と考えられ、とても「おおむね同等」とは言えない。

今回の共通テストでは複数資料を提示する設問など、センター試験になかった新傾向問題が出題されることが予定されている。作問経験の蓄積がないことから、得点調整のない本試験と追試験の難易度の差異はさらに大きくなる可能性がある「文科省には、受験生を第一に考え、学業の遅れの救済にならず、公平性を担保できる見通しもない日程設定について早急に見直しをお願いしたい」と東大名誉教授は主張されていましたが、これだけ社会を動かしてしまうと後戻りはできないでしょう。