2025国公立医学科への合格力(中四国編)
国公立医学科現役合格率ランキングでトップ30入りした中四国の高校は、12位の広島学院が11.4%(現役合格21名)、13位の徳島文理が11.1%(13名)の2校が10%超えし、続いて低迷から脱出した広大附属が9.7%(19名)で19位、昨年の地元広島医合格ゼロ名から復活したノートルダム(ND)清心が9.5%(16名)で21位とランク入りした4校全て1学年200人以下の中高一貫校だった。高校の真の合格力は浪人を加えた合格者総数ではなく現役合格率で評価すべきだと考える(岡山朝日や高松高校のように補習科で4年目も面倒みてくれる高校は除く)。新課程最初の入試では中四国で医学科合格力トップに君臨していた昨年度現役合格率9位の愛光がまさかのトップ30外に沈み、塾生が通う大安寺中教、広大福山もランク外となっていた。
昨年度の国公立医学科合格者数75名で全国3位だったラ・サールが39名へと大幅減となり、64名で6位だった愛光も46名まで3割も減らしたのは大ショックだ。2校に共通するのは県外生用の寮がある地方の中高一貫校であること。おそらく6年前の中学受験でわざわざ九州や四国で6年間の寮生活をしてまで進学する上位層が少なかったのではないか?広島学院は広島医13名で全国最多の他、東大理3 ・京都医・大阪医各1名は現役合格、北海道医1名、神戸医2名合格と内容も充実していた。徳島文理は生徒数110名台と小規模な私立中高一貫校、東進全国統一高校生テスト全国大会出場、大学への数学の学力コンクールの上位が地方から東大理3へ現役合格する人の登竜門となっているが、大数の学コンに「理3志望」と書き続けてきた首席男子が昨年の首席女子に続き理3&慶応医W合格し、続く上位男女2名も昨年に続き岡山医(英検1級でC1英語みなし満点?)に現役合格していた。徳島医(計12名)の地域枠も一高校の枠5名全員現役合格させ、現役合格率は全国13位と愛光、土佐など中四国の私立中高一貫校が合格者数を減らす中で健闘していた。
広島では男子校の広島学院、共学校トップの広大附属が国医合格者32名で並んで最多だった。広島市内のトップ男子が通う広島学院は他校と比べ毎年安定している。昨年国医現役合格わずか10名だった広大附属は22名へと現役合格者を倍増させていた。備後地区トップの広大福山は21年度と同様に新課程入試が苦手な傾向を見せ、昨年の34名から27名へ減らしていたが鹿児島医に後期合格させるなど底力を見せていた。ND清心女子も広附と同様に復活し国医10名から21名に倍増させていた。昨年合格者ゼロとショッキングな結果だった広島医も9名と学院に次ぐ高校別合格者数2位で中四国No.1女子校(国医合格者ゼロの倉敷の清心女子とは別格)の威厳を取り戻していた。一方、昨年国立医学科10名合格まで伸ばした県立広島中高はわずか3名(地元広島医も浪人のふるさと枠1名のみ)と岡山の県立中高一貫校(岡山操山は国医現役合格1名(琉球医)のみ)と共に寂しい結果だった。
公立高校では昨年高松高校(31名)に国医合格者数トップを明け渡した岡山朝日が33名と中四国の公立トップを奪還!岡山朝日の現役最上位は旧帝医学科4名+東京科学大2名合格と「神」学年で公立高国医合格者数全国6位まで上げたが、岡山医地域枠欠員2次合格の1名を加えても現役合格が12名しかいなかったのは意外だった。21名の浪人生が踏ん張った結果だと言えよう。地元香川医に19名合格させた2位の高松と同様に3位の愛媛公立トップの松山東も地域枠推薦をフル活用し愛媛医20名とドミナント戦略が功を奏し国医合格者23名まで伸ばしていた。医学科進学者用の生命科学コースを持つ4位の米子東も鳥取医12名を含む17名と安定し、県内偏差値トップの理数科を持つ松江北も島根医9名で固めて16名の5位と順位を上げていた。岡山朝日や倉敷青陵など岡山県の学区トップ校には無いが他県の公立トップ校では理数科や特進クラスを設け、なりふり構わず国立医学科合格者を増やすのに必死だ。
GWは部活の大会などがあり受験生の気持ちが緩みがちだ。都会の私立中高一貫校はこの時期に体育祭を終え本格的に受験モードに入る。塾生に本番さながら朝から脳をフル回転してもらうため、4日連続朝8時半クラスを連休中にこなし引き締めを図った。先取り学習で差をつけられている私立中高一貫校の生徒にこれ以上引き離されると簡単に負けてしまう。2次英語で最も差がつく自由英作文や英問英問対策は春からの添削指導で一旦仕上げた。本番で使いモノになる英語力を短期間でつけるのは不可能なのでライバル塾の一歩先をいく到達度で進めている。英作文力で差がつく岡大2次英語、医学部医学科・保健学科に合格した塾生2名は85%以上(看護学専攻では合格者最高点)得点してくれたので指導方針は間違っていないだろう。