第6回共通テスト英語本試を解いた感想
中四国地方は天候も良く暖かい日が続いたのは幸いだった。子供の頃から大好きだった地理の世界地誌がどこから出題されるのか毎年注目しているが欧州、アフリカ、アジアの国際河川流域だった。英検準1級でナイル川流域諸国の問題を演習したが覚えていた塾生は有利だっただろう。自動車産業の中心地デトロイト都市圏と金融の中心ニューヨーク都市圏の問題もアメリカ駐在歴の長い講師の雑談が塾生の記憶に残っていたことを願いたい。地理総合では津軽地方が出題された。都市部を出題すると多数の人が有利になるので人口の少ない地方を切り取ってくる場合が多いが、昨年は愛知県東部の中核都市である豊橋市が取り上げられた。今年は過疎地域に先祖返りして受験生間の居住地での公平性は保たれただろう。
公表スピードの順に東進・駿台・河合塾・代ゼミの解答速報をパソコンに張り付いてリアルタイムでフォローした。英語リーディングの難易度は代ゼミのみが昨年並み、他の予備校はやや易化、リスニングも代ゼミのみがやや難化、他の予備校は昨年並みとした。リスニングは試作問題として計9点も配点された2題で落とす人が多く平均点はそれほど上がらないだろう。例年通りリーディングを中心に岡山最速を目指して講評したい。
昨年リーディングの語数が減って易化したので今年は若干読ませる量を増やしてくるかと期待したが、総語数は低水準維持だった。塾生には差をつけてもらうため分量の多い問題を演習して難化に備えていたの余裕だったろう。昨年から導入された第4問と第8問の読解表現融合問題はそのままの形式で出題されマーク数は前年と同じ44問だった。満点阻止の目的か?4点問題を3問(1問は3問全問正解問題)設定していた。後半の大問4から大問8の配点が6割で重たいが、情報処理が楽になったので時間不足で読み切れなかった人は減ったのではないだろうか。
◎第1問~第4問(配点39点)
★前半問題が素直で時間がセーブできた
第1問で共通テスト初年度以来のショートメッセージが出題された。昨年度は前半問題から全パートを読ませ時間を削り取ってこられたが今年は素直な問いだった。全部読み切れないのはスタミナ不足が主要因なので当塾では脳が元気なうちに後半の難問から倒していく「前半苦労して後半で楽する」作戦で挑んでもらっている。
★意見と事実の判別問題
ネットでフェイクニュースが氾濫するご時世からか?共通テストに代わってOpinion/Factの区別を問われるようになった。本文に根拠があるFactで引っ掛かかる塾生もいたので直前演習で対策に力を入れた、たとえ3点でも確実に取れる問題は執念で取り切ってもらうのが当塾の合格戦略だ。
◎第4問~第6問(配点61点)
★試作問題で新傾向
昨年から試作問題で導入された第4問の英作文の添削コメント問題で、今年は新たに文挿入問題が出題された。
★第5問の易化
例年情報処理スピードが要される大問で今年はトリプル・パッセージ(チラシ・オンラインフォーム・Eメール)問題となり、昨年より複数素材の照合が面倒くさそうだったが解いてみると素直な問いで時間もかからなかった。前半から解く人も時間のロスなく読み切れた場合が多かったのではないか。
★第6問(物語文)の分量は昨年度並み
2024年にリーディングの平均点が51点台まで下がった要因の一つは物語文が3ページ超と単語数が多かったことにあったが、今年も昨年と同様2ページ程度の出題だった。剣道女子の話だったので剣道部主将のエース君は没入できたのでは。現在から過去を回想するストーリーだが、途中でタイムリープがなかったので昨年よりは読み易かった。
★第7問のスライド問題の復活
2024年度の当時第6問Bで出題されたスライド形式が復活して、4人の生徒のうち2人を選ばせる新形式の問題が出題された。脳科学のテーマは精神医学に関心を持つ目指す女子さんには興味深かっただろう。
リスニングの第4問Aでは過去5年間、イラストを並べ替える形式とグラフを用いた形式が隔年で出題され今年は順番通り前者だったが、初めてダミーの5番目のイラストが出題された。イラストが似ていて何が争点か?と戸惑ったがバスの乗車・降車方法がポイントと意外な展開だった。
昨年平均点が下がった英語リスニングはやや難化気味だったので、英語作問チームはRとLをトータルで難易度調整している感があるが、2年連続の易化なので来年度の英語Rの難化が心配される。前例にならい易化した本試ベースの模試ばかり解かされるであろう新高3生が「易→難」へのギアチェンジについていけるのか?共通テスト体験受験の国語・数学IA・リスニングで思い知らされたであろう新高3生には気を引き締めてもらいたい。
24年の3.5ページに及ぶ物語文のような耐久力が要される問題が少なかった分、上位層はリーディング高得点取れたと思うが(塾生もR100点満点2名)、リスニングが激難化したので英語総合の平均点は去年の119点から若干下がったのではないかと予想する(塾生のトップ2はL9割以上の197点、190点) 。北大、九大、中四国で唯一のR:L=1:1配点の広大では4:1配点の岡大などに志望変更するリスニング難民が出るやもしれない。広大医学科では英検準1級で共テ英語みなし満点の人と英検無しの人では昨年以上に差がつくのではないか。英語が苦手な子は実力差を決定的につけられる難度だったと考える。
共通テストが重要となる国立医学科志望者全員に英検準1級合格してもらい高知医総合型では英検が点数化され見事年内合格!他の医学科志望者も広島医前期、鹿児島医(前期・後期)の共テ英語みなし満点を取れる。高予備さんは高知医総合型30名に近年4名ずつ合格していたが、おそらく今年は土佐高卒など高知出身者を大量投入して6名合格させていた。一方、15名前後合格させてきた愛媛医推薦B(地域枠20名)の一次合格がわずか6名と例年の半数以下に落ち込んでいるのは心配だ。塾生には無駄に浪人と戦わない戦略で現役対象の総合型・学校型推薦を狙って前受けしてもらっている。受験にフライングのペナルティは無いので推薦入試も準備して先手必勝でとにかく現役合格をつかむ戦略だ。