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コロナ禍で来春は地元志向拡大?

Jun. 24, 2020 その他

「今春は難関国立大をはじめ、多くの国公立大が狙い目だったと思います」と駿台教育研究所は話す。今年の国公立大の志願者数は前年比93%。志願倍率も昨年の4.2倍から3.9倍に下がった。公立大も同様の傾向で、志願者数は前年比95%、倍率は6.3倍から6.0倍に下がった。

背景にあるのは、来年センター試験から移行する大学入学共通テストへの不安だ。問題の形式や質が難化し、新たな対策が必要になる。英語民間試験の活用や国語・数学の記述式問題の導入が見送られるなどの混乱も不安に拍車をかけた。

浪人を避けたい受験生がAO・推薦入試の利用や私大だけの受験に切り替えるなど、国公立大の一般入試を避ける動きが見られた。また、最後のセンター試験は新テストを想定した思考力型の問題が出題されるなど難易度が上がり、点数を思うように取れない受験生が続出。弱気の出願につながったようだ。

「来年度の入試はさらに安全志向となるでしょう。経験者ゼロの新テストに対する不安に加え、新型コロナの影響で十分に受験勉強ができない不安も出ている。感染リスクの高い都市部を避けて、地元の大学に進学する傾向が強まることも考えられます」と駿台教育研究所は予測する。

こうした中、改めて注目を集めるのが地方の有力国立大だ。コロナの脅威が少なく、対面の授業を一部再開する大学も出てきている。地方公務員や地元有名企業への就職にも強く安心材料が多い。

国公立大の合格者数では熊本が351名で全国最多、その他には金沢泉丘347名、膳所(滋賀)341名、筑紫丘(福岡)335名といずれも公立高校が続く。合格率でも公立高が上位を占めており、全国トップ10には札幌北97.8%、姫路西96.4%、堀川(京都)96.3%など公立高が6校入った。大学通信はこう見る。「東大や国公立医学科に強い私立中高一貫校が注目されがちだが、元来、国公立大に強いのは公立高。新型コロナの影響で地元志向が強まる中、公立高の人気も高まりそうです」

また河合塾教育情報部はWithコロナの時代となった2020年度入試で、人気を集める学部・学科については今春と同様、情報・AI系・データサイエンス系をあげる。一方、景気の悪化から国際・観光系の学部が敬遠されるとみる。また「地方では医学部人気が根強いですが、大都市圏では医療関係者の厳しい職場環境を見て、一般家庭の保護者が医学部・看護学部の受験を勧めないケースが出てくるかもしれません」と指摘している。