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2024年度新共通テストで情報Iの配点は?

Apr. 15, 2023 大学合格戦略

現高2生が初めて受験する新学習指導要領ベースの2024年度(第5回)共通テストでは情報Iが新教科として追加される予定だが、他の中四国の国立大学に先駆けて岡山大と広島大が各学部毎の配点を公表したので医歯薬学科についてまとめてみると、

【岡山大学】
医学部医学科:英100数100理100国100社100情50(=共テ比率9%)
薬学部薬学科:英200数200理200国200社100情50(=5%)
歯学部歯学科:英200数200理200国200社100情30(=3%)
【広島大学】
医学部医学科:英200数200理200国200社100情100(=10%)
薬学部薬学科:英200数200理200国200社100情100(=10%)
歯学部歯学科:英200数200理200国200社100情100(=10%)

広島大は医歯薬学科で共通テスト1000点満点中情報Iは一律100点の10%とシンプルな配点だが、岡山大は学科毎に異なり、中でも医学科では共テ9%と最も高く配点する。上位層が1点を争う 医学科入試では情報Iは無視できず、差をつけられない程度は得点する必要があるだろう。

情報Iは既卒生にも課され免除などの経過措置は原則なく、情報から逃げることはできなくなった。万一浪人してしまうと通常授業で習ってくる現役生と比べて不利になるのは間違いないので、今年度最後の旧課程で理系最難関の医学科受験に挑戦する人はできるだけ「浪人回避」の受験戦略を取る方が賢明だろう。

また、具体的な全容は公表していないが「情報Iを必須で課すが当初2年間は点数化しない」方針を示した北海道大学に続き、徳島大は「初年度は総合判定の参考とし点数化は行わない」とし、香川大も「共テと個別学力検査の総合点が同点の場合には情報Iの得点を活用する」としている。約97%の国立大学が国立大学協会が示した「情報Iを含む6教科8科目を課す」方針に準じているのに対し、一部の大学だけが抜け駆けのような適用をするのは受験生を混乱させるだけではないだろうか?

岡山大医学科(共テ31%)で情報Iの総得点に対する割合は約3%、無視できるか?といえば、他の理系学部と共通問題で標準レベルの英語・数学・理科で8割近く取ってくる医学科受験者間では2次で差がつく点数があまり残っていない。一方、東京医科歯科大(共テ33%)など難問を出す大学だと記述が得意な人は差をつけられるので情報I追加の影響は少ないだろう。地方国立医学科では共テ比率が低くても2次であまり差がつかない分、結局共テの得点で合否が決まってしまう。

国公立大学入試は年々複雑化しており、特に医学科は2019年に期限切れした約740人の臨時定員の延長がいつ止まるのか?不確実な状況(19年から国立医学科は80名減と徐々に定員を減らしてきている)が続いているので「現役時に一発で仕留める」覚悟で挑まないとメンタル面でもきつくなる。県外の私立難関校にもW合格し大手塾の特待生だった子らが「そこまでやらないと受からないのか」と絶句するほど国公立医学科入試の現実は厳しいものであった。